豊中ブランド戦略策定委員会が市長に答申
豊中ブランド戦略策定委員会(委員長=高橋一夫・近畿大学教授、10人)が12月2日、淺利敬一郎豊中市長に答申書を提出した。答申書では、戦略の目標を「暮らしの舞台」として豊中市が選ばれることに定め、対象となるターゲット層の明確化やそれに伴う施策の優先順位づけの必要性、地域の多様性を生かした取組みの重要性などが述べられ、地域ごとのブランディングを検討することや、具体的な人物像を想定した取組みを提案している。答申書は、市魅力創造課で見ることができる。
全国で少子高齢化が進む中、豊中市も将来の人口減少によりまちの活力が低下する恐れがあり、地域経済の停滞や公共サービスの質の低下などが懸念されてい る。また、千里中央地区の大規模開発など人口移動に変化を及ぼす動きが活発化していることから、魅力発信を推進することで、定住人口を確保しようと戦略の策定を企画。学識経験者や市内事業者の代表、公募市民らで構成する同委員会が、2014年11月から計5回にわたって審議を重ね、答申をまとめた。
答申書は、「豊中市の現状」「豊中市を取り巻く情勢」「基本的な考え方」「具体的な展開」「戦略の推進」の5章で構成。商業施設の数や都市ランキングなどのデータから豊中市の特徴や課題を分析し、「暮らしの舞台」として選ばれることを目標に設定。その手段として豊中の価値を高める「豊中ライフ”創造戦略」と、その価値を伝えるためのミュニケーション戦略の推進を提案している。
その上で、千里ニュータウン周辺エリアや大阪国際空港周辺エリアなど市内を4つの地
域に分け、それぞれの特徴にあった戦略の推進と、「自分のライフスタイルを大切にする単身者」など9の人物像を詳細に想定し、ライフステージごとの興味や生活に合った魅力を創造し、伝える取組みなどが述べられている。
豊中市役所を訪れた高橋委員長と吉田ともこ委員は「地域ごとの個性に合った選択を促すように、総花的にならないように意見をまとめました。民間活力を中心とし、それを行政が補完するような体制づくりを豊中が先陣を切って始めてほしい」と話していた。
=情報提供・豊中市(梶川伸)2015.12.02
更新日時 2015/12/02