青年海外協力隊でベナンとケニアに派遣された2人が豊中市役所に帰国報告
独立行政法人国際協力機構(JICA)の青年海外協力隊として、ベナン共和国とケニア共和国にそれぞれ派遣された豊中市在住の中田とも子さん(千里園3)と山口真理子さん(刀根山4)が8月26日、市役所で淺利敬一郎市長に帰国の報告を行った。
ベナンに看護師として派遣された中田さんは「村の人から助けを求められていることが伝わってきた。もう1度ベナンに行って、井戸を作るなどの活動を続けたい」と語った。ケニアの村落開発普及員として派遣された山口さんは「決して裕福とは言えない生活の中でも、家族だけでなく他人でも愛情を持って接し人と人とのつながりが大切であることを改めて気付かされた」と話した。
ベナンは妊産婦や乳幼児の死亡率が高いことから、中田さんは病院で、妊産婦と乳幼児への医療活動を行った。そのほか、住民にアンケートを取り、要望が多かったトイレとかまどを作る活動にも携わった。
山口さんはケニア南西部の村で、衛生環境を向上するため、トイレを作り適切に使用することの大切さについて約210世帯の家庭に説明して回った。さらに、マラリアの予防のために蚊帳(かや)を使うことを勧めたり、肌が地面に触れることでスナノミが寄生し膨らみや痛みが症じるスナノミ症を予防するため、日本の中古靴を約300人に配布した。
2人は2年間の任期を終え、中田さんは7月1日、山口さんは2日に帰国した。淺利市長は「現地での活動は大変だったと思いますが、この経験を今後に生かしてください」と話していた。(梶川伸)2015.08.27
更新日時 2015/08/27