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豊中市が「こころの体温計」の運用開始

結果はすぐに本人に示される

 豊中市は、うつ対策・自殺予防対策として、自分自身や家族などの心の健康状態をパソコンやスマートフォンなどでチェックできるシステム「こころの体温計」の運用を始めた。市のホームページから利用することができる。
 このシステムでは、最近のストレスの状況や心身の状態など、いくつかの質問に答えると、金魚鉢のイラストで心の状態を表示する。例えば、金魚のけがの程度が悪化すると自分が抱えているストレスが多くなっていることを表していて、水が濁っていくとより落ち込んでいることを表すなど、視覚的に分かりやすく作成されている。
 豊中市は中核市への移行に伴って、大阪府から保健所が移管され、警察が扱った自殺未遂の案件のうち、本人や家族が希望したケースへの支援などを実施しいている。その中で、自殺などを考える前の早い段階でうつなどに対する予防をしていくことの重要性を再認識した。
さまざまな取組みを進めているうち、保健予防課の担当者が、インターネットやメール相談を心の健康維持に活用している例を知ったことがきかけとなって、同システムの存在を知り導入につながった。システムは、東海大学医学部付属八王子病院健康管理センターで使用されているシステムをもとに、株式会社エフ・ビー・アイが開発。アルコールによる健康障害や産後の母親向けのメニューも用意されていて、心の問題を抱えやすい、さまざまな状況の人に応している。結果を表示する画面では、市の相談窓口へのリンクが表示されることから、心の問題を抱えている人の市への早期相談につながることも期待でき
る。
市保健予防課は「ゲーム感覚で取り組みやすく、本人だけでなく家族からも すすめやすいので、気軽に自分の心の健康状態をチェックし、不安があれば保健所の相談を活用してほしい」と話している。=情報提供・豊中市(梶川伸)2015.04.02

東海大学医学部付属八王子病院

更新日時 2015/04/02


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