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妻と歩いた滝100選 精密画描く平井四郎さん

最近の作を手にする平井四郎さん(右)と悦子さん。作品展が4月1日~30日に池田栄本町郵便局で行われる予定

 池田市上池田に住む平井四郎さんが、絵を描くようになったのは14年ほど前、孫が幼稚園に通っていた時だ。「童話や昔話の紙芝居を自作して持って行ったら、孫やその友だちが喜んでくれた。うれしくなって、たくさん描いた」と話す。
 絵を描く楽しさを知った平井さんが選んだモチーフは滝だった。日本の滝百選を妻の悦子さんを伴って歩き、すべてを絵にした。「山道を歩きながら、だんだんと音が近付いてくる雰囲気が好き。見ていると吸い込まれそうになる」と魅力を語る。1番好きな滝は徳島県海陽町にある「轟(とどろき)九十九滝」という。滝百選の絵は、悦子さんが装丁したバインダーに入れている。「世界に1つしかない画集だよ」と、大切にしまっている。
 ほかにも世界遺産を鉛筆画で描いた作品や、仏画、中国風の花鳥絵なども描く。「1度始めたら数時間は飯も食わず没頭する」と話す平井さんに、悦子さんは「その間、私は横で編み物でもしてます」と笑った。金婚式を迎えた夫婦の息は、今も変わらず合っている。(礒野健一)

更新日時 2014/03/12


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