阪大生が人形浄瑠璃をプロデュース
池田市の石橋商店街(池田市石橋1-11-2)で能勢町を拠点に活動する能勢人形浄瑠璃「鹿角(ろっかく)座」による、人形浄瑠璃の練り歩きが1月29日、行われた。
大阪大学の学生が授業で同座の公演をプロデュースした「ハンダイ×人形浄瑠璃」という企画の一環。普段、人形浄瑠璃に触れる機会がない人たちに、楽しんでもらうことを目的としており、今回は同大学の学生がよく利用する同商店街で、日ごろのお礼も兼ねて行われた。
午後0時20分、人形が行進を始めると周りからは「何があるの」といった声が。同座の代表演目である「能勢三番叟(のせさんばんそう)」が商店街のスピーカーから流れると、人形2体は通行人や商店街の人たちを楽しませながら、約40分間練り歩いた。
このイベントを企画した学生の中川登美子(なかがわ・とみこ、25歳、同大大学院1回生)さんは「皆さん喜んでくれていたのでよかったです。人形浄瑠璃は聞いたことはあるが、見たことはないという人に、こういう出会いのきっかけが提供できてうれしいです」と話した。
「能勢の浄瑠璃」の歴史は約200年あり、三味線と語りだけで物語が進行する伝統芸能。そこに人形と噺子を加え、平成10年に誕生したのが能勢人形浄瑠璃「鹿角座」。現在60人の座員が活動しており、同町の観光文化課・松田正弘(まつだ・まさひろ)さんは「浄瑠璃の“敷居が高い”“わかりにくい”というイメージを払拭するため、今回同大学と協力して商店街や大学でイベントを実施しました。親しみやすい人形浄瑠璃の世界を多くの人に知ってもらえたらいいですね」とコメントした。=情報提供・池田市(進藤郁美)
更新日時 2014/02/01