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長寿27歳ファイブスキー 甘えた、寂しがりの現役馬

髙木さんに甘えるファイブスキー

 豊中市の服部緑地乗馬センターに、栗毛のアイドルがいる。27歳の「ファイブスキー号」だ。人間なら108歳にもなる長寿馬だが、いまだに現役。乗馬を体験しにやって来る人を乗せて、悠然と歩いている。
 ファイブスキーは北海道で1987年に生まれたせん馬(去勢された牡)。地方競馬のレース経験があり、12年ほど前にセンターにやってきた。体格は小柄で、体重450キログラムほど。性格は人懐っこく、おとなしい。
 年相応の落ち着きがありそうなのだが、「実は」と、世話係の髙木美聡さん。「食いしん坊で、極度の寂しがり屋さん」と教えてくれた。1人ぼっちと感じたら、ヒヒーンと鳴き、そわそわし始める。髙木さんを見ると、鼻をブルルルと鳴らしながら「早く来て」と呼ぶ。頭を左側に傾けて、すり寄って甘えるかと思ったら、わざと立ち止まって「何かちょうだい」とおねだりする。
 「いたずらがエスカレートすると、私の背中を鼻でツンツンと押すんですよ。気持ちがいい時は舌をベロベロ出して、長い鼻がさらに伸びるね」。髙木さんがファイブスキーに話しかけると、全身ですり寄ってくるから、可愛い。
 馬の平均的な寿命は20歳ぐらいと言われる。髙木さんはファイブスキーには1日も長く現役を続けてほしいと願っている。厩(きゅう)舎には「若いものには負けんゾ!」と書いてあった。「甘えた」なのに。
 ファイブスキーは乗馬体験専属となっている。体験スクールは予約制で、申し込みは服部緑地乗馬センター06-6863-0616へ。(進藤郁美)

更新日時 2014/01/16


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