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6人の子の母で内科医で  ジャズ歌手 松本直子さん

関西リハビリテーション病院では、8月にスタッフや入院患者がともに楽しむ夏祭りを行う。「学園祭みたいな雰囲気」の中、松本さんも歌声を響かせる

 「内科医をしながら、プロのジャズシンガーとしてDVDも出した」。そんな情報を、読者からもらった。しかも6人の子を持つ母親ともいう。そんなスーパーウーマンが本当にいるのか、勤め先の関西リハビリテーション病院(豊中市桜の町3)を訪ねた。
 彼女の名は松本直子さん。シンガーとしてはMiss Tulieの名で活動している。白衣を着ている以外は医者というより、完全にミュージシャンだ。「親が医者ということもあって医学の道に進んだけれど、ずっと音楽をやりたかった。医者になってからもあきらめられなかった」と、30歳を過ぎて音楽学校に通い始める。その時、既に子どもは4人いたが、母乳で育てたいという希望も妥協せず、医者としても仕事を続けながら4年半後にデビューを果たす。「デビューアルバムが、音楽の専門誌に取り上げられたんです。医師の国家資格を取ったときよりもうれしかったな」と、その時を思い出して目を輝かせた。
 そんな松本さんだが、もともとは恥ずかしがり屋で、人前に出ることが苦手だった。しかし、「これは自分でした選択。プロ意識を持たなければ」と気持ちを新たにした。2012年には、アメリカ・オレゴン州のステージに立ち、本場のミュージシャンとも共演した。最近は曲作りを中心に活動し、ライブは職場のボランティア演奏会などが多い。
 母、医師、シンガーの3つの顔に加え、今は寝たきりの母の介護もこなす。どうしてそれだけのことができるのか問うと、「どれも思い詰めない。いい意味で、ええ加減にやってるからかな」と、いたずらっぽい答だった。(礒野健一)

今年出したDVDの一部が閲覧できるYoutubeのURL
http://www.youtube.com/watch?v=xD5-vcyhoHE
Miss Tulieのブログ
http://ameblo.jp/miss-tulie/

更新日時 2013/07/10


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