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豊中エラブ百合の会 花が育む民間交流

大阪モノレール大阪空港駅下では6月3日に開花した。昨年10月、新関空会社の社員ら空港従業員が植え、育てた

 豊中市内の小、中学校や公園で、鹿児島県・奄美諸島の沖永良部(おきのえらぶ)島特産のエラブユリが満開になった。民家の花壇や道路脇にもラッパ状の白い花が咲き誇り、6月半ばまでが見ごろという。
 エラブユリは沖永良部島で栽培されるテッポウユリの俗称で、明治時代に英国人貿易商が在来種のユリに着目して産業化、100年以上の歴史があるという。開花したエラブユリは「豊中エラブ百合の会」が市に寄贈した2600株で、2012年10月ごろに植え付けられた。
 会は2005年、豊中と奄美に文化の花を咲かせようと、奄美出身者らが中心になって結成した。地元から取り寄せた30株の球根を豊島公園に植え付けたのが始まりだった。発足して以来、毎年、球根を市に寄贈し、植え替えながら、市内にユリの花を増やしてきた。会長の前田雄治さんは「4人で結成した会だったが、少しずつ愛好家が増え、協力してくれる人が100人を超えた。そのおかげで毎年、ユリの球根を購入できる」と語る。
 前田さんは生まれも育ちも豊中市。13年前に初代会長で奄美出身の栄陽一郎さんに球根をもらい、育てたのがエラブユリに関わるきっかけだった。「純白で、甘い香りの花に一目ぼれした」と照れながら、会の活動が豊中市と沖永良部島の和泊町との友好都市協定につながったことを喜ぶ。
 水やりや草取りなどの世話を続けていると、「エラブユリを見て、気持ちがホッと和んだ」とうれしい言葉もかけてもらった。「エラブユリの里はどこかな?と思ってもらえるだけでも民間交流につながる」と、早くも来年咲かせる準備に取りかかっている。
会は6月18、19日に豊中市役所第2庁舎ロビーで「エラブ百合写真展」を開く。時間は午前10時~午後4時(19日は午後1時まで)。入場無料。また、8月の豊中まつりで球根を販売する。(進藤郁美)

更新日時 2013/06/12


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