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光輝く「星のおっちゃん」 五月山で星空の漫談解説

おっちゃんの口ぐせは「今日もええ感じで」。終了後に沸き起こる拍手がエネルギーの源だ

 池田市立五月山児童文化センターのプラネタリウムに、「星の王子さま」よりずっと年上の「星のおっちゃん」がいる。解説員の西川裕朗さんだ。経験は1年あまりだが、漫談のような話ぶりが子どもたちに受け、1等星並みの存在感を示している。
 おっちゃんはもともと、葬儀屋の従業員だったが、子ども好きだったこともあり、関西キッズコミュニティ協会の副理事長に転身した。協会は児童文化センターを運営している。前任の解説員が辞めたことから、2011年5月5日に星空デビューした。
 プラネタリウムの番組が始まると、「出たでー」と大きな声が響き、おっちゃんの顔写真が夜空に浮かぶ。これで子どもたちを星の世界に引き込む。手動式の投影機を操作して星を動かすほか、手作りしたスライドも上映する。しゃべりには自作ネタを織り込み、クイズや言葉遊びを交えながら、番組を演出し、50分の番組が終わるころには汗だくになっている。
 「子どもが興味を持つように、身近なことをネタにして、しゃべっているだけですわ」。おっちゃんに気負いはない。しかし、「しゃべりや間の取り方は落語を聴いて」と、勉強も欠かさない。
 おっちゃんは「プラネタリウムを見て、きれいで面白いだけではなく、星座を探し、宇宙のことをもっと知りたいと思ってほしい」と、星に願いをかけている。
「教えてもらった星を見つけたよ」。子どもたちが報告に来ると、おっちゃんの顔は輝きを増す。(進藤郁美)

更新日時 2012/07/07


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