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子ども目線で楽しい小児科

天井までイラストがある診察室。立花賢治こどもクリニック院長(右)と、看護師の下村ユリ子さん

 豊中市新千里南町の直原(じきはら)ウィメンズクリニックには、2010年に開院したこどもクリニックが隣接している。直原廣明院長は「以前から小児科はやりたいと思っていた。ここで生まれた子どものことを知っている私たちが診ることで、親にも安心してもらえる」と話す。

 こどもクリニックを訪れると、壁や床、天井にまで貼られた、たくさんの動物たちのイラストが目に入る。「子どもたちが来るのを怖がらない、逆に楽しくなるような場所にしたい」という考えから、京都芸術デザイン専門学校(京都市左京区)の学生にデザインを依頼した。

 「大事にしたのは子どもの目線。大人からだと低くて見えにくい場所にいる動物たちも、子どもにとっては丁度いい高さにいるお友達。それを見つけるうちに、ここが楽しい場所だと思うようになってくれます」。そう話すのは看護師の下村ユリ子さんだ。床に貼られたカエルの足跡を追っていくと、診察室にたどりつくようになっており、「スムーズに入ってもらえることも多いかな」と笑う。

 子どもクリニックの2階には、ここで働く助産師さん、看護師さんの子どもを預かる院内保育園がある。これからは、ウィメンズクリニックに入院している患者の子どもも預かる予定だ。「わがままを聞くわけではないが、患者さんがいいように過ごせる場作りをしたい」が直原さんの思いだ。そのためのアイデアは、スタッフとの雑談から出ることも多いという。

 3月には赤ちゃんと一緒に楽しむ「エンジェルコンサート」を開催する。なかなかコンサートに行けない育児中の親の楽しみにと始めたイベントは、これで25回目を迎える。出産から育児という人生でもっとも充実する時間の中で、直原さんの役割は広がっている。(礒野健一)

【医療法人廣仁会 直原ウィメンズクリニック】豊中市新千里南町2-11-1▽06-6871-0314▽木・土曜午後、日祝休診

直原ウィメンズクリニック 小児科

更新日時 2011/01/11


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