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夢は大きくオリンピック 高校生ボクサー、秋山佑汰君

 高校生ボクサー、秋山佑汰君の朝は早い。毎朝5時に起き、10キロのランニングをしてから学校へ行く。身長176センチ、体重59キロ。試合前の1週間は夕食を抜いて、体重を56キロまで落とす。

 秋山君は淀川工科高校の2年生で、豊中・ライザースポーツボクシングジムに所属している。2011年10月の山口国体のバンダム級で優勝し、翌11月に滋賀県で開かれた選抜大会近畿予選でも優勝して、3月に開かれる全国選抜大会出場を決めた。近畿予選では最優秀選手賞に輝いた。

 「でも僕は中学まで負けっぱなしだったんですよ」と秋山君は振り返る。ボクシングを始めたのは小学4年生の時だった。友達に誘われたからだという。小学校時代は試合に出ては負けていたが、中学3年生の時に全国大会で優勝した。「勝ちだすと、試合中でビビらなくなった。勝つ喜びの方が大きくなったからかな」と照れくさそうに笑った。

 勝利の喜びを知ってから、練習により身が入るようになった。朝のランニングのほか、シャドウボクシングやミット打ち、縄跳びなどを毎日1時間半、休みなく続け、プロ選手を相手にした実戦練習にも挑む。ジムの会長でトレーナーの竹中義則さんは「秋山選手の特徴は、とにかく真面目で努力家なところ」と話す。

 秋山君の夢は「オリンピックに出ること」で、大学に進学してアマチュア選手を続けるつもりだという。取材の最後に記者が「女の子にもてるでしょう?」と聞くと、「全然もてません! 女の子はボクシングなんて興味ないから……」と顔を赤らめた。【早川方子】

更新日時 2011/12/27


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