このエントリーをはてなブックマークに追加

華やかで品のある落語家・桂米團治さん

ネタの数は300を超え、公演数は年150席。「落語のなかに古き良き日本を描き続けたい」

 落語家、桂米團治さんが11月21日午後2時から池田市民文化会館小ホールで、春風亭昇太さんと二人会を開く。米團治さんに話を聞くと、「落語は演者とお客さんの共同作業でね、演者のしゃべりを聞いているうちに、お客さんが想像力を膨らませ、頭にもう一つの立体的な映像を作っていくんです。それが落語の楽しさ」と語った。
 「共通の映像が描けた時に笑いが起こり、時には涙する。演者とお客さんの呼吸のとり方が難しけど、そこがまた面白い。呼吸がピタッと一致したらどんどん笑いが大きくなる。落語ってそんな芸なんです」
 会場となる小ホールは、落語が伝わるのにちょうどいい大きさだと話す。「マイクなしで、後ろのお客さんに息づかいまで伝わる」と言い、父で師匠の桂米朝さんや桂枝雀さんらも好んでいたそうだ。
 池田について尋ねると、「若いころ、池田の五月山がデートコースでね。高台から見る景色が綺麗で、よくドライブしました」とにっこり。
 「笑点」でおなじみの昇太さんとの二人会は今回が初めて。「趣向が違う2人。落語ってこんなに幅広いの?と思うような会になる」と目を輝かせ、「落語は空気を吸って帰るだけの不思議な芸。心のゆとりや豊かさを感じてもらえたらうれしいし、それが願いでもある。当日は入場料以上のものを持って帰ってもらいます」と笑顔の中に強い意欲を見せた。
 しぐさの美しさにも定評がある米團治さんの、華やかで品のある高座姿が待ち遠しい。前売り4500円、当日5000円。池田市民文化会館072-761-8811。(進藤郁美)

池田市民文化会館 桂米團治 春風亭昇太 桂米朝

更新日時 2011/11/02


関連地図情報