2年保育児に“プレ幼稚園” ぴよぴよクラブが月に2回
池田市の家庭農園で10月15日、親子6組が野菜の収穫に参加した。そろいのカラー帽子と名札をつけた子どもたちは幼稚園児そのものだが、実は全員が入園前。3年保育の年少にあたる3~4歳の子どもたちだ。
池田市には3年保育の公立幼稚園がないため、経済的な理由などで2年保育を選ぶ家庭がある。池田市北豊島の育児サークル「ロケットキッズ」でボランティアをしている元幼稚園教諭の木田弘子さんは2011年7月、2年保育を選んだ親子の “プレ幼稚園”となる「ぴよぴよクラブ」をつくった。3年保育の年少にあたる子どもたちばかり13人が参加して月に2回、行事や遊びを一緒に楽しんでいる。
ぴよぴよクラブの特徴は「地域の良さを知り、活用すること」だという。地元の小学校や幼稚園の行事に参加し、五月山を散歩するなど、地域の人や自然と密着することで、社会とのかかわり方を学ぶ。地域の協力も大きい。北豊島地域コミュニティ推進協議会から子育て支援事業として今年度から年43万円を受けることになった。「おかげで、そろいの帽子や名札、サークルで使用する玩具などを購入することができました」と木田さんは喜ぶ。
野菜の収穫は、ボランティアで参加している保育士、中村阿紗子さんの実家の農園を借りた。子どもたちは小さな手でサツマイモを掘り、ナスやゴーヤーを見ては大歓声をあげた。4歳の長男と参加した熊谷愛実さんは「母子分離ができるか不安だったが、今は先生方になついているので安心」とニッコリ。木田さんは「入園前に同じ年の子どもたちと遊べるよい機会ですよ」と参加を呼びかけている。(早川方子)
更新日時 2011/10/28