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子どもを見守る夏の妖精 五月山に9人、巻き髪豊か

妖精に見守られ、シャボン玉をして遊ぶ子どもたち=2011年7月28日

 池田市の五月山のふもとにある市立五月山児童文化センター(綾羽2)には、夏の間だけ森の妖精がやってくる。妖精は子どもが大好きだ。きっと、センター職員の吉田友香里さんと上川直美さんの、「子ども大好き」の心から生まれたからだろう。
 6月ごろ、センターの木々に新しい葉や枝が伸び、クズなどのマメ科やイモ科のツルが髪の毛のように巻き付き始める。巻き髪のように伸びていく様子を見た吉田さんと上川さんが、顔を付けたら可愛いと思い立った。2010年は3人、2011年は9人の妖精が現れた。
 今年は「髪の巻き具合が特にゴージャス」と吉田さん。目と口を画用紙で作り、カイヅカイブキやサツキに取り付けた。斜面に埋まっている木は難産で、脚立を使い、滑り落ちないよう汗だくの作業だった。両腕は擦りキズや切りキズだらけになった。笑った顔やおどけた顔など表情豊かな“我が子”に、2人は「想像以上に可愛い」と満面の笑みで誕生を喜んだ。
 昨年は気付いてくれる人が少なかったが、今年は、子どもに「森の妖精よ」と教える母親がいた。「こんなところにもいる!」と声を上げる子どもの反応を見た時は「やったー」と跳び上がりたくなるほどだったと吉田さんと上川さん。
 「これまで思いつきで試したことは、しょうもないと言われることが多い2人だったが、来年は妖精の数をもっと増やしたい」と話している。
 妖精は8月末までセンターで遊ぶ子どもたちを見守る。
(進藤郁美)

更新日時 2011/08/10


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