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佐々木豊さん 子どもの発想の国語辞典を出版

「子どもの言葉は詩に近い」と語る佐々木さん

 池田市で小学校教師を長年務めた佐々木豊さん(60)=箕面市在住=が、児童の自由な発想から生まれた「国語辞典」を「あいうえおからのおくりもの」と題した本として出版した(メディアイランド刊、1500円+税)。
 本のもとになったのは、石橋小学校と大阪教育大学附属小学校の4年生の国語授業。辞典の引き方を教える際、佐々木さんは「子どもたちがイメージを膨らませ、自分の辞書を作ることはできないか」と考えた。児童は「あ」から順番に子ども用の辞典を開き、まず気に行った言葉を抜き出して、意味とともに紙に写し書きする。次は紙の裏に、その言葉から連想するものを詩のように書く。
 例えば「あ」。あめんぼは辞典に「細長い体と長い足を持ち、水面をすいすいすべるように動くこん虫」となっている。児童は本で、「あめんぼは にんじゃだ」と説明している。「ほほえみ」について「ほほ笑みは合図とよくにてる」。本はこれらを、あいうえお順に並べている。
 佐々木さんは「子どもは発想が豊か。短い言葉で本質をつく」と語り、「誰が作っても面白い」と勧める。 (梶川伸)

更新日時 2011/06/03


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