編集長のズボラ料理（728） あんかけ焼きうどん
具は基本的何でもいい
僕はけち臭いところがあって、食材を使い切らずに、少し残してしまう癖がある。「またちょっと使うことがある」と思うからだが、概してそうならない。その場合はどうなるか。
竹輪は４本か５本が袋に入っている。食べ残ればジップロックに入れて、冷蔵庫で保存する。ウインナソーセージも同様。これらは心配ない。しばらく持つから、やがてうどんやラーメンに入れて食べることになる。
問題は野菜。残りをジップロックに入れて、冷蔵庫の野菜ボックスで保管する。ここに落とし穴がある。各種の野菜の中で、少容量の残り野菜はまぎれてしまう。やがて１番底の方に隠れたままになり、忘れ去られてしまう
ニンジンのような固い物なら、かなりの日数が経っても何とかなる。ゴボウはしなびてくるし、レンコンやナガイモは切り口から黒くなっていくので、忘れさって使い物にならず、捨ててしまうことになる。。
１番気をつけなければならないのは、野菜ミックスだ。僕は即席麺を食べ比べているので、野菜ミックスの中の「ラーメン野菜」を具として時々買う。袋の下の方３分の２はモヤシが占め、上の方３分の１がキャベツ、ニンジン、ニラなど。
この詰め方が、けち臭いと思わぬ結果を引き起こす。使う時には上から取り出すので、次の機会用に残すのはモヤシ中心になる。モヤシは足が速く、すぐに水分が出てきてしまう。
ラーメン野菜の残りはジップロックに入れ、冷蔵庫の野菜ボックスに放り込む。そうすると、毎日のように「ここにある」と指さし確認をしない限り見失なってしまい、３日も経つと、水分のためにシャキシャキがなくなり、においがしてくるから、捨てざるをえなくなる。
今回はそんな悲劇をなくすために、冷蔵庫の残り野菜の一掃メニューにした。冷凍うどんをゆでて水分除き、フライパンにサラダ油をひいて炒める。最初はほぐしながら。次は円形に固めて、フライ返しで上から押さえながら。焼けてきたら、引っくり返し、また押さえつけながら焼き、固焼きソバのようにして皿に乗せる。
野菜ミックスのほか、タマネギ、ハクサイ、シイタケ、竹輪、ソーセージを食べやすい大きさに切り、フライパンにサラダ油とゴマ油をひいて炒める。味つけはだしの素、砂糖、酒、しょうゆ、コショウ。別の鍋でに水とだしの素、鶏ガラスープの素を入れて熱し、それをフライパンに移して、野菜類を炒め煮にする。最後に溶いたカタクリ粉を加えてとろみをつけ、あんとしてうどんにかかける。
残り野菜を捨てざるを得なくなった時、自らのミスについて、激しい後悔の念にさいなまれる。ミックス野菜のように、値段の安い物の方が後悔は強い。これもけち臭さの現れか。（梶川伸）2024.04.30
更新日時 2024/04/30
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