教員をめざす大学生が小学生の学習サポートを開催
豊中市は小学生が夏休みに勉強する機会を設けようと、教員をめざす大学生が市南部地域の公共施設を巡回して指導する夏休み学習サポートを開催している。
小学生が持ってくる夏休みの宿題で分からないところを指導するほか、大学生が自ら内容を考えて構成する15分間のオリジナル授業をしている。10日には庄内西小学校(庄本町)で4日間にわたって開催した学習サポートの修了式が行われ、大学生は子どもたちに「よく頑張ったね」などと声を掛けながら、参加した日数分のスタンプを押したカードを手渡した。
この日は1年生から6年生までの小学生33人と大学生6人が参加。オリジナル授業では手作りの教材を用いた国旗あてクイズや大阪音楽大学学生によるクラリネットを使った音楽の授業などが行われた。全国の方言についての授業をした岸本茜さん(大和大学1回生・島江町)は「子どもたちに興味を持ってもらえるよう授業をどう工夫すればいいのか学べる良い機会になっている」と語った。
参加した小学3年生の木下啓太郎さん(大島町)は「今まで分からなかったことが分かるようになり、勉強していて楽しかった」と話していた。
学習サポートはこのほかにも高川図書館(豊南町)、庄内幸センター(庄内幸町)、庄内公民館(三和町)で開催し、延べ16日間で20人の大学生が参加し、719人の小学生が申し込みをしている。
この事業は、夏休み中に子どもたちが学校や家庭以外の場所で勉強できる機会を設けようと、2012年から開催。当初は庄内公民館のみでの開催だった が、他地区からも参加の要望があったため2015年から開催場所を増やし、同年には延べ400人以上が参加した。保護者からは「子どもの学習意欲の向上につながった」との声が寄せられいる。
指導にあたる教員をめざす大学生はオリジナル授業を行う機会が与えられることで自身の経験と指導力の向上につなげている。また、大学生へのアドバイザーとして甲南大学の非常勤講師で教職教育センター教職指導員の北野隆司さん(服部南町)が参加。学習サポート終了後に、北野さんを中心にオリジナル授業の反省点などフィードバックを行うほか、面接の練習など教員試験に向けた勉強会を行っている。
=情報提供・豊中市(梶川伸)2016.08.12
更新日時 2016/08/12