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農業インターンシップ 豊中市が高知県で実施

インターン先である農業生産法人「株式会社れいほく未来」のアスパラ畑

 農業就業者の高齢化で農業の担い手は減り続けている。その一方で、仕事をしたくても職につけない若者が大勢いる。豊中市はこのほど雇用創造のため、高知県嶺北(れいほく)地域(土佐町、本山町、大豊町、大川村)と連携し、転職サポートをする「クックビズ株式会社」(大阪市)などとともに、都会にいる農業初心者に農業や田舎暮らしを3週間経験させ、現地農業生産法人などへの就職をサポートする「農業インターシップ」に乗り出した。起業支援型雇用創造事業として6838万円を計上し、第1期生を11月1日~21日に、第2期生を2014年1月に、それぞれ5人ずつ高知へ送り込む。
 農業や田舎暮らしに興味があっても、農家に生まれたわけでもなく、田舎暮らしの経験もない人が地方へ移住するには大きなリスクが伴うため、簡単に踏み出せないのが現状だ。豊中市の市民協働部理事の西岡正次さんは「これまでは雇い入れる仕組みがないのが問題だったため、就職先として農業を選択することが難しかった」と話す。
日本では家族による農業経営が圧倒的に多く、農業法人を含む組織経営体はまだごくわずかだ。しかし2009年に農地法の規制が緩和されて以来、農業生産法人の活動が活発になっている。農業生産法人は会社組織なので、新しいスタッフの採用を検討しているところも多く、会社に就職するのと同じような感覚で農業を選ぶことができるという。
 西岡さんは「農業と聞くと、余暇もなく、一生をそれに注ぎ込むというイメージもあるが、そうではなく、ちゃんと休みも取って、趣味の生活を送ることができる」と説明する。3週間のインターシップ期間でも週2日の休みは確保している。就業時間は午前8時~午後5時。途中2時間の昼休憩がある。宿泊先は土佐町内にある研修施設。元学校だった建物で、大浴場や食堂、炊事場があるという。
第1期のインターン先は農業生産法人「株式会社れいほく未来」で、ピーマンやキュウリなどの収穫や剪定(せんてい)、草刈りなどをする。インターンシップ参加費は無料。宿泊費も無料。高知までの往復交通費は自己負担だ。食費は野菜などの現品は支給されるが、研修中は自炊が基本で一部は自己負担となる。応募資格は18歳から55歳。学歴や職業は問わない。研修後は農業法人への就職サポートがある。問い合わせは株式クックビズ(0120-50-9912)へ。(早川方子)

更新日時 2013/10/11


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