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民間で知的障害児デイサービス

子どもたちが集まると、「ライア」という楽器とろうそくで、まずリラックス

NPO法人「ハニー・ビー」(八木みどり理事長)が2010年5月、豊中市曽根西町3-7 クレアコート曽根1階で、知的障害や発達障害のある子どものために、児童デイサービス事業所「マイ児童デイサービス」を開いた。民間でこの事業をするのは、豊中市では初めて。子どもたちが成長して社会参加できる力を身につけることを目的としている。
 八木さんの長男も障害がある。小、中学校は普通学校に通ったが、高校は受験に失敗し、支援学校に通った。毎日新聞が連載している童話「読んであげて」の「ぼくもぼくのことすき」(文・野田道子さん、絵・太田朋さん)は、長男もモデルになっていた。
八木さんは「障害者はできへんのが当たり前、という意識が社会一般にある。学校は子どもの能力を十分に伸ばせていない」と語る。一方で親について、副理事長の水上さゆりさんは、自らの体験から「子ども自身がしなければならないことも、親が先回りをしてしまう」と語る。また、デイサービス管理責任者の清成由美さんも「親ではない大人とかかわるのは、社会に出た時のために大切」と分析する。
ハニー・ビーは2009年にNPOになり、今年5月1日、大阪府から児童デイサービスと在宅介護事業者の指定を受けた。児童デイサービスは障害者自立支援法に基き、小学1年生から18歳未満までを対象に、通園による療育支援、学習支援などをする。利用者は市に申請し、費用負担は所得によって違うが、原則1割。
デイサービスは午後1時から5時まで。約60人が登録し、1日10~15人が通っている。保育士らがそれぞれの発達状況を見たうえで、指先や体全体を使う運動、染色や織物などの指導をしている。
清成さんは「体が硬直する傾向がある子には、力を抜くようにするため筆で書くこと、水彩で描くことが効果を発揮する。言葉が出ない子には歌が良く、色の認識、数の認識にも、工夫したプログラムを組む」と、具体例を示す。ただし、「いまは、何が必要なのかを見極めている段階で、9月から個々の療育、学習支援を本格化させたい」と話している。問い合わせはマイ児童デイサービス(06-6152-8991)       (梶川伸)

マイ児童デイサービス NPO法人ハニー・ビー

更新日時 2010/08/26


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