池田市立歴史民俗資料館で企画展始まる
池田市立歴史民俗資料館(五月丘1)で、館蔵資料を展示した企画展「館蔵資料に見る大阪画壇」が始まった。7月14日(日)まで、入館無料。開館は午前10時~午後6時。月・火曜日、祝日は休館。
今回のテーマは「大阪画壇」。近世大阪の画人は狩野系画派、写生系画派、文人系画派の概ね3つに大別され、さまざまな作品がある。江戸画壇や京都画壇に比べると知名度は低いが、大阪の自由でしなやかな気風を反映した多彩な構成が「大阪画壇」の魅力で、富裕層から一般庶民に至るまで幅広い層に支持されていた。
展示物は同館に保管されているもので、林〓苑(はやし・りょうえん)画「琴高仙人(鯉)」や岡田半江(おかだ・はんこう)画「果物」、森狙仙(もり・そせん)画「獏(ばく)」など計18点。独特の創造的な作品が展示されているが、中でも文人系画派の「琴高仙人(鯉)」(縦128.4センチメートル・横42.3センチメートル)は素早くのびやかな運筆で、自由な精神性を表現している点がまさに「大阪画壇」を象徴した作品で、訪れた人たちは「きれい」「独創的」などと感嘆の声を漏らしていた。
同館職員の高野弥和子さんは「今回の大阪画壇はほんとうに全体の一部、同館が保存しているものだけです。この企画展をきっかけに、大阪画壇や大阪に伝わってきた絵画に興味を持っていただけたらうれしい」と期待を込めたコメントをした。歴史民俗資料館072・751・3019。=情報提供•池田市(進藤郁美)
更新日時 2013/05/18