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押し花で描く風景画 有馬裕子さん

紙粘土で作った花かごに押し花を入れた最新作を掲げる有馬さん

 池田石橋四郵便局に、1枚の風景画が飾られている。手前にヒマワリ畑を配し、遠方に小麦畑を望む絵は、一見すると普通の水彩画のようだが、近付くとそれが押し花作品であることに気付き、驚かされる。作品を描いたのは、近所に住む有馬裕子さんだ。
 子どものころから花が好きで、小学校の教師となった後も、授業の中で子どもたちと植物採集をしてきたという有馬さんだが、押し花アートを始めたのは退職後だ。作品展を偶然見て感動し、1996年に教室に通い始め、やがて講師の資格を取るまでに実力を付けた。
 材料は予め教室に用意されているものもあるが、散歩の道すがら集めたり、自宅の庭で育てたものを採取したりもする。野菜や果物を薄切りにし、それを乾燥させたものも素材として使う。作品はいわゆる押し花的なものから、風景画、童話のような幻想的な作品まで多彩だ。
 「自宅を教室にして月に1度、近所の皆とワイワイやってます。84歳になりますが、皆さんからパワーをもらって楽しんでます」と有馬さん。1番好きな作品はと尋ねると、「今作ったばかりのもの」と指差した。(礒野健一)

更新日時 2013/05/08


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