このエントリーをはてなブックマークに追加

全国初! 豊中市で「119 救命サポートチーム」発足

早速任務あたる隊員たち

 豊中市消防本部で4月1日、119番通報を受信する通信指令室にベテラン救急救命士12人で構成される「119救命サポートチーム」が発足した。豊中市消防本部によると救急救命士がチームとして口頭指導を行うことは全国で初めてという。119番通報の内容から状況を的確に判断し、救急隊が到着するまでの間、適切な救命措置について電話口で指導する。また、千里救命救急センター副センター長の林靖之さんを指導アドバイザーとして委嘱。研修の充実や救命措置の事例の検証に取り組む。同市消防本部では「119番通報をした人が、より多くの傷病者の命を救い、社会復帰に導ける救急体制をつくることで、「救命力」の一層の向上をめざします」と話していた。
 人間の脳は心臓が止まるとすぐに意識がなくなり、3~4分以上心肺停止状態が続くと社会復帰が困難となるが、豊中市では119番通報があってから救急車が現場に到着するまで、平均4.5分かかる。そのため、救急車の到着までの間に通報者や現場に居合わせた人に口頭指導により、心肺蘇生法やAED(自動体外式除細動器)を用いた救命手当を実施してもらい、救命率の向上をめざすもの。豊中市消防本部は救急救命士の計画的な養成に取り組んでおり、職員の4人に1人が救命救急士の資格を持つ。この特性を生かし、より救命率を高めるため同チームの発足に至った。
 この日午前11時から発足式が始まり、チームの任務にあたる4人の救急救命士に谷口伸夫消防長から任命書が渡された。この日から任務にあたる矢頭政興主幹は「救急救命士ならではの経験と知識を生かし、救急車が到着するまでの空白を埋めることでより多くの命を救いたい」と話していた。=情報提供・豊中市(早川方子)

更新日時 2013/04/01


関連地図情報