池田・託明寺で「お寺の公開講座」 約60人が聴講
池田市栄本町5、託明寺で9月6日、お寺の公開講座「老いを自分らしく生きる」が開かれた。浄土真宗本願寺派豊島南組(みなみそ)が主催した。豊島南組は豊中市と池田市の26カ寺のグループで、「開かれた寺」を目指した初めての公開講座だった。
講座は本堂の本尊の前であり、約60人が聴講した。まず、高齢者生活研究所・排泄(はいせつ)用具の情報館むつき庵代表の浜田きよ子さん(京都市)が講演した。浜田さんは「排泄が何とかなれば、家で暮らせるし、地域の中で暮らしていける」と話し、「その人らしい排泄のこだわりがあり、生きる形がある。それを支援する」と、自分たちの役割を語った。また、「老いも病も1人だけで抱えられるものではない。周りも一緒でないと、引き受けられるものではない」と強調した。
この後、正福寺(池田市石橋4)の末本弘然住職と浜田さんが「老病死を見つめて」と題して対談した。浜田さんのもとで講習を受けたオムツフィッターが、軽失禁の対処方法についても説明、指導した。
託明寺の葛野(かどの)明規住職は「これまで、南組の住職の内輪の勉強会や、門徒や信徒に限った催しはしたことがある。寺が閉鎖的にならないように、もっと広い人を対象にした講座を開きたかった」と、今回の意図を説明する。聴講した池田市の女性は「お寺はお葬式だけではなく、生きている人に何をするかが大事だと思う。今回のような講座があると、お寺に行ってみたい気持ちになる」と話していた。(梶川伸)
更新日時 2011/09/07