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東南海・南海地震想定 能勢町で合同防災訓練

旧国道173号(現在は通行止め)を使った合同防災訓練の現場

 防災の日にあたる9月1日、能勢町山辺の旧国道173号を使って、大阪府池田土木事務所、能勢町消防防災課などが参加して、合同防災訓練が行われた。

 訓練は和歌山県沖で海溝型地震(東南海・南海地震)が発生して大阪市で震度6弱、豊中市・池田市で震度5強を観測したと想定。能勢町山辺で土砂崩れが起き、通行していた乗用車が倒木にぶつかり、大型トラックが横転した事故から負傷者を救助し、車を撤去して通行止めが解除されるまでの行動を、順を追って訓練した。

 通報を受けた能勢町消防防災課員が、横転した大型トラックの運転手を救助し、鍵が壊れた乗用車のドアをバールなどを使ってこじ開け、運転手らを救急車で搬送した。その後、全国ロードサービス協会から派遣された大型レッカー車を使って、横転したトラックを移動させた。

 さらに道路をふさいだ倒木を除去する訓練として、大阪造園業協会の指導でチェーンソーの取り扱い訓練が行われたほか、土砂撤去と土のう製作訓練を実施し、訓練開始から約2時間後、通行規制解除が報告された。

 池田土木事務所では毎年、防災の日に大規模な訓練を行っているが、大型トラックの横転を復旧するような訓練は初めてという。芝池利尚所長は「管内は森林も多く、台風による倒木も多い。官民一体となってこうした訓練を行っていけば、もしもの時に迅速な復旧作業が可能になる」と話した。折しも台風12号が関西に近付いている状況で、「おそらく24時間体制で警戒に当たるだろう。今日の訓練の成果が出せるようにしたい」と力を込めた。(礒野健一)

池田土木事務所 南海地震

更新日時 2011/09/01


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