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豊中・こぼれび通り 里親が育てたアジサイ

「枯れた枝の根本から小さな芽を出している姿を見たら、自分も元気なる」と話す福岡さん

 千里ニュータウンの一角、豊中市新千里東町の「こぼれび通り」でアジサイが咲き始めた。6月中旬から楽しめそう。約800メートルの通り沿いに赤や紫、青色に咲く色鮮やかな花は、アジサイの里親役の市民が面倒をみている。

 こぼれび通りは千里中央から千里中央公園に通じる小道。市が管理する街路だが、地域住民が「養子」として守り育てていくアドプトロードになっている。そんな“私たちの道”にアジサイを咲かせたいと、「こぼれび通りにあじさいを咲かせる会」の福岡鈴子さんがアジサイの里親運動を始めた。

 福岡さんの提案に賛同し、挿し木や苗木を提供してくれた人もいて、2006年に植えたアジサイは2008年に初めて咲いた。毎年、数を増やし、今では300株になった。会のメンバーは現在45人。名前を公表せず、通りがかりに見守っている人も大勢いるようだ。

 里親制度について福岡さんは「自分のアジサイを決めて、それぞれの距離感でアジサイに接してもらえたら充分」と話す。気になった時だけ水やりや草抜きをするだけでもいい。「元気かな」と見るだけでもいい。散歩の途中にペットボトルの水を掛けるだけの人もいる。中には肥料を与えたり、土を変えたりして咲かせる工夫をしている人もいる。

 福岡さんは「注意することは1つだけ。プレートがついていないアジサイを選んで」と語り、里親になってくれる人を募っている。福岡さんは6月19日午前10時~午後2時、こぼれび通りでアジサイの里親について説明会を開く。連絡は福岡さん06-6833-7705。(進藤郁美)

更新日時 2011/06/08


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